この記事は、これからクラニオセイクラルを学ぼうと考えている方の疑問や不安にサクッとお答えするために書きました。監修はクラニオセイクラルを含む施術の現場で10年以上の経験があるセラピストです。
「クラニオセイクラルを学びたいけど、どうしたらいいかわからない」
「クラニオセイクラルの講座はどこで受講できるんだろう」
「学びたいけど自分にできるかどうか不安だ」
こんな疑問や不安をお持ちの方にとって、お役立ちになる内容です。
また、クラニオセイクラルを学ぶ前に知っておいた方が良いことや、クラニオセイクラルを学ぶためのロードマップも掲載しています。クラニオセイクラルを学ぶ時の参考にしていただけたら嬉しいです。
クラニオセイクラルは誰でも習得可能
この記事を読んでくださってるあなたは、きっとこんな疑問や悩みをおもちではないでしょうか。
「クラニオセイクラルを学んでみたいけど、自分にできるのか不安」
「いきなりスクールに通うんじゃなくて、まずは独学したい」
「独学とスクールに通って学ぶのとでは、何が違うんだろう」
ご安心ください。
結論から言えば、クラニオセイクラルは誰でも習得することができます。
実際にクラニオセイクラルを習得する際にどんな準備や前提が必要で、どんなふうに進んでいけばいいのかをわかりやすく解説していきます。
クラニオセイクラルをわかりやすく説明します
クラニオセイクラルとは、クラニアル(頭蓋)セイクラル(仙骨)システムを調整するセラピーのことをいいます。
「頭蓋仙骨システム」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、要するに頭の骨から仙骨のつながりだとイメージしてみてください。

どうでしょう、イメージできましたか?
それでは、もう少し詳しく説明していきますね。
クラニオセイクラルとは
クラニオセイクラルはDr.ウィリアム・ガーナー・サザーランドが提唱した手技療法(特別な器具を使わず手で施術する方法)です。彼はたくさんのユニークな研究を重ね、頭の骨と仙骨の間を流れる脳脊髄液が、人間の生命力に深く関わっていることを発見しました。
Dr.サザーランドが数多くの臨床を重ねて体系づけられたボディワークが、クラニオセイクラルです。
ホリスティックなセラピーの現場はもちろん、「タッチセラピー」や「お手あて」という名前でも活用されているので、そこからクラニオセイクラルを知った、とおっしゃる方も。
さて、独立したセラピーとして、また、一般的にも活用されているクラニオセイクラルとは、どのような効果があるボディワークなのでしょうか?
クラニオセイクラルの特徴とは
クラニオセイクラルはとても優しいボディワークなので、年齢・性別に関係なく、誰にでも施術出来るのが特徴です(手術直後を避けるなどの禁忌はあります)。
頭の骨と仙骨は体の中心軸にあたる部分のため、頭、胴、仙骨部分に働きかけることで全身が活性化して、自然治癒力が高まるのです。
クラニオセイクラルのセッションでは、様々なプロセスが発生します。
たとえば、自分も忘れていたような昔の怪我(足首を捻った、尻もちなど)を思い出し、それがきっかけで体の捻れがするりと変化して、深いリラックスや癒しを感じる、といったことがあります。
これは「今ならリリースできる」と体が判断したのかもしれませんし、もっと違うところで化学反応的な何かが起こっていたのかもしれません。このあたりを神秘的と表現するか、知識として理解するか。どちらがどうという話ではなく、そのようなことでセッションの深さが変わってきたりするのがクラニオセイクラルの妙なのかもしれません。
あ! 話が逸れました。戻ります。
そのほかに、常に緊張していて体がガチガチの人や、いつも不安で安心できない、人に触られるのが苦手だという自覚がある方も「クラニオセイクラルは大丈夫だった」とおっしゃることが多いです。

「ほっと安心できる」
これもクラニオセイクラルの特徴の一つといっていいでしょう。
クラニオセイクラルは、施術者、受け手側、どちらのスペースも大切にします。双方を尊重し、スペースをホールドすることで心身の緊張が解けるため、ごく自然にリラックスできるんですよね。
また、非侵入であることは、クラニオセイクラルの大きなコンセプトの一つといえるでしょう。
ちょっと話が大きくなるかもですが、「これを実践しただけで人生の立ち位置が変わった」なんて方もいらっしゃるので、何とも興味深いところです。
人と人との身体的・心理的な距離感は本当に人それぞれです。クラニオセイクラルを学ぶにあたっては、そんなところも一緒に学んでいきます。
実際の施術内容や禁忌などについては、下記『クラニオセイクラル 頭蓋仙骨療法とは』からご覧いただけます。
さて、このような特徴をもつクラニオセイクラルを実践するには、何か特別な資格が必要なのでしょうか?
クラニオセイクラルに資格は必要か
クラニオセイクラルは国家資格でないため、日本国内でセルフヒーリングとして行う程度であれば資格は必要ありません。
しかし、クラニオセイクラルとしてボディワークを行ったり、何かの施術(アロマセラピーや整体など)に加えてセッションをしたり、講座で教えたりする場合は話が別になります。
クラニオセイクラルはたくさんの臨床をベースに体系づけられたボディワーク。裏を返せば、それなりの臨床経験がなければ実践は難しいということです。
また、頭蓋仙骨システムに働きかけるには、解剖学や生理学、心理学、技術などの知識はもちろん、実際の施術における経験が必要になってきます。
日本国内でクラニオセイクラルが体系的に学べる場所があります。その中からご自身にあったものを選んで学ぶのが良いでしょう。
たとえば、神戸にはこんなスクールがあります。

では次に、どんな順番でクラニオセイクラルを学ぶとモノにできるのかを、4つのステップに分けて説明していきます。
クラニオセイクラルを学ぶロードマップ

どこで学ぶにしても、クラニオセイクラルの学びは軽く数百時間を超えます。
「え? そんなに長いの?」なんて声が聞こえてきそうですが、事実です。なんでも、監修者もそれを知った時は白目になったそうですよ(笑
そんな長い学びだからこそ、妙な回り道をせずに進んでいきたいですよね。というわけで、ここからはどのような順番で学べば効率的に学べるのかを、シンプルにお伝えしていきます。
STEP1 クラニオセイクラルのセッションを体験する
「知人・友人にクラニオセイクラルを勧められた」「クラニオセイクラルに興味がある」という方は、クラニオセイクラルを学ぶ前に、まず体験することをおすすめします。
ネットや書籍で見かける感想は、あくまで個人的な経験談。それがあなたにどう働き、どう感じるのかは、あなたにしかわかりません。
また、セッションを体験することで、本当に学ぶのか、それとも経験するだけで良いかどうかの見極めにもなります。
「高い授業料を払って受講したら期待はずれだった、、、」なんて、ちょっともったいないですよね。
全国各地にセラピストがいるので、ぜひお近くでセッションを受けてみてください。
STEP2 クラニオセイクラルの体験講座に参加する
STEP1でセッションを受けた後、もしくは、「クラニオセイクラルを受けたことがある」「もっとクラニオセイクラルの世界を知りたい」という方は、クラニオセイクラルの体験講座に参加してみましょう。
たまにレクチャーのみの場合や、宣伝だけで終わるものもありますが、この記事で紹介する体験講座は座学と実践で構成されているので親切です。
ほんのさわりの部分でも、それが自分にとって必要かどうかは案外わかるもの。ましてや実践の時間があればラッキーですよ。自分が思っていたイメージ通りのものかどうかが、文字通り肌でわかりますから。
STEP3 クラニオセイクラルの講座を受講する

セッションを体験して、もしくは体験講座を受講して興味が沸いたら、クラニオセイクラルの講座を受講しましょう。
ほとんどの講座は初心者クラス〜上級者クラスに分かれて開催されています。また、一年〜二年に一度の頻度でコースが開講するスクールもあるようです。
受講資格を設けている場合もあるので、事前に調べるのがいいでしょう。
医師・看護師など、特別な受講資格が不要で学べるのはこちらです。
次はいよいよラストのSTEPです。
STEP4 自分にぴったりくる場所で学ぶ

いよいよロードマップも最後になりました。
STEP4は、「自分にぴったりくる場所で学ぶ」です。
クラニオセイクラルの学びは軽く数百時間を超えると前述しましたね。それだけの時間をかけるなら、学ぶ場所って大切になってくると思うんです。
あなたにとってわかりやすい言葉で講義が行われていたら、きっと毎回の学びはとても充実したものになるでしょう。また、学びやすい雰囲気かどうかも大切なポイントです。
集中して講座を受けるのは大前提として、せっかく学ぶのですから、自分のペースを大切にできる環境を選びたいものですね。
あなたにとってぴったりくる場所で、心おきなく学んでいきましょう。(卒業生の声のリンクを貼る)
講座でプロから学ぶメリット、デメリット
ここからは、クラニオセイクラルをプロから学ぶメリットとデメリットについて、わかりやすく解説していきます。
プロに学ぶのが最適解になるのはこんな時です
プロから学ぶのが最適解になるのは、初心者が束になってかかっても得られないであろう膨大な実践での知識を、余すことなく受け取れるとわかっている時です。
また、時々の正解がわかることもプロから学ぶ利点だといえます。これを言い換えると、正解に向けたあらゆる可能性を知識に変えていけることでしょう。
「時々の」としているのは、クラニオセイクラルの技術は日々進歩しているため、常日頃からアップデートが必要だからです。
「10年前は当たり前のように考えられていたことが、実は違った」
職種は違えど、こんなことってよくありますよね……。
人についてはまだまだ解明されていないことが山のようにあるため、今後も常識が覆ることは大いに考えられます。また、その度に柔軟な対応が必要とされるでしょう。
何が最新の知識なのかは、残念ながら初心者の間は理解できません。ここは経験豊富なプロの手を借りるのが得策といえるでしょう。
プロに学ぶのがデメリットになるのはこんな人です
プロから学ぶのがデメリットになる人の特徴をお伝えします。
- 自分のペースでゆっくり、とことん時間をかけて学びたい
- わからないことがあっても本や英語の論文を読んで解決出来る
- 誰かに施術することは無いと思う
1〜3に該当するなら独学を視野に入れてもいいかもしれませんね。
番外編としては、アップデートしてないプロから学んでしまう、でしょうか。そんな方は滅多にお目にかかれないとは思うのですが、もし出会ったら回れ右がいいかもしれません。
クラニオセイクラルは独学できる?

「クラニオセイクラルって独学できないのかな……」と、チラッとでも考えたことはありますか?
大きな声では言えませんが、この記事の監修者も独学できるか調べまくったらしいです。ここからはそれを前提にお読みくださいね。
さて、独学とプロから学ぶことの違いは、ズバリ「時間」です。
たくさんの情報を噛み砕き、書籍や動画(クラニオセイクラルは英語の動画がたくさんあります)、論文などを読むのは勉強になりますが、消化するにはとても時間がかかります。
この記事を読んでる方の多くは、おそらく社会人か、お世話をするご家族がいらっしゃる方でしょう。限りある時間での独学は、いささか荷が重いかもしれません。
また、独学は時として独りよがりになりやすい可能性もあります。
本や文献は学びを助けてくれますが、実際の施術からのフィードバックは膨大なものです。個々のプロセスは多岐にわたるため、クラスメイトのプロセスを見聞きしたり、ざっくばらんに意見交換をすることで得られるものは大きいですよ。
そして、もしあなたがこれまで独学でクラニオセイクラルを学んできたなら、ぜひそれを開かれた学びの場で試してみてください。きっと感じるところがたくさんあると思いますよ。
セラピストにならなくても学べます
クラニオセイクラルを学んだ人はセラピストになるのでしょうか?
答えは「NO」。セラピストにならない方もいらっしゃいます。
クラニオセイクラルの学びはとても深く味わい深いものです。
「受講するうちに人生も変わっていった」
「クラスに来るたびに体が楽になる」
「今までは知らなかった自分を知りました」
こんなお声もしばしば耳にします。
セラピストになってもならなくても、どちらでも良いのです。大切なのは、クラニオセイクラルに触れることであなたの人生がより豊かになることなのですから。
ぜひ気軽な気持ちで、「初めの一歩」を踏み出してみてくださいね。

まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日の記事のまとめです。
- クラニオセイクラルは年齢、性別、経験の有無に関わらず習得できる
- 回り道をしないためにロードマップを活用しよう
- プロに学ぶ利点は豊富な経験を受け取れること
- セラピストにならなくても受講できる
- 自分のために一歩を踏み出そう
(writer:えだ豆)